塗替えコラム
DIYのおはなし
コロナの影響でおうち時間も増え、
ますますDIYが流行っています。
インターネットを開けば、DIYのハウツー情報は
簡単に手に入れることが出来ますし、
最近ではDIYをコンテンツの軸に据えた
Youtuberもたくさんお見かけします。
それらはますます人気に拍車をかけ、
DIYが身近な存在になってきている証でもあります。
【メリット】
- 素人ならではのアイディアが形にできる
- オンリーワンの商品を作ることができる
- 完成したときに達成感や愛着が倍増する
- 自分のタイミングで作業が進められる
【デメリット】
- 作業技術や構造知識が低くアイディアを形にしにくい
- 工事期間が長くなりがち
- 準備する工具にお金がかかる
- 納得のいく仕上がりになりにくい
- 耐久性が悪くランニングコストがかかる
- 大量生産や機械生産が可能な既製品のほうが安い場合がある
- 公的申請が必要な工事や有資格工事ができない
確かに、自分でオリジナルの棚やテーブルを作ったり、
何かを修理するのは楽しいし達成感があります。
さらに、物によっては安くつくので
家計を助ける強い味方にもなります。
そんなDIYですが、塗装に関して言えば
楽しんで出来る箇所と危険を伴う箇所があります。
今回は少し具体的な事例を含めてご紹介します。
ここまでならお父さんでも出来る!!
おうちの中の内部塗装は楽しもう♪
部屋の内壁をDIYで塗装しますと、
材料費のみでこまめにイメージチェンジを
行う事が出来て楽しいです。
少々の塗りムラも手作り感や独特の味わいが出てきますし、
上手く塗れたら達成感や満足感を味わう事も出来ます。
もちろん家族皆で作業をする一体感を得る事もでき、
自分達で手がけた物や部屋にどんどん愛着が湧いてきます。
部屋の塗装は、失敗もそれはそれでよし、
どうぞ楽しんで塗装してみてください。
ここからはプロにお任せ!!
おうちの外(屋根・外壁など)の塗装は応急処置程度に!
楽しい塗装もお家の外となると話は変わってきます。
楽しいどころか、危険を伴ってしまいます。
不安をあおるつもりはありませんが、
ハシゴを使用する作業は想像以上に不安定で危険です。
どうしても今すぐにしなければいけない箇所は
手の届く範囲のみにしておいてください。
また応急処置もやり方を間違えば、
後で高くついてしまう事もあるので注意が必要です。
【応急処置の注意事項】
●ハシゴを使う箇所は絶対に行わない。
●外壁の割れや穴で緊急を要する場合
壁が割れている、穴が空いている等で
すぐ業者に依頼が出来ない場合、
DIYの経験がある方はシーリングまたは
コーキングを思い浮かべるでしょう。
これは間違いではないのですが、
選ぶものを間違ってしまうと
後で塗装が出来なくなってしまいます。
使用する場合は、変性シリコン系・ウレタン系で、
ノンブリード型(NB 表記)を使用してください。
●サイディング外壁のひび割れを発見した場合
外壁のひび割れは雨漏りの原因になります。
例えば外壁の素材がサイディングの場合、
割れているのが1階部分だとします。
この割れを自分で何とかしたくなりますが、
2階もひび割れしている場合、
1階部分のひび割れを埋めることによって
雨の抜け道を塞ぐこともあります。
修理が出来ていたつもりが、逆に雨漏りが
進行してしまう事もあるのでご注意ください。
●塗料の飛散を防止する
塗装業者が塗装前に養生するのは、
塗装する場所以外に塗料が着かないようにする事と
近隣の建物等に塗料が飛散しないようにする事の
2つの目的があります。
自分の家は仕方がないとしても、
近隣の家に塗料がついてしまった場合は
それでは済まされなくなってしまいますので
たいへん注意が必要となります。
おすすめ出来ないDIYの外壁塗装
DIYで塗装された方のお話しです。
数年前にホームセンターで買った塗料で
ご自身で塗られ、その塗膜全体の20%が
めくれた状態でした。
通常であればめくれた箇所のみ剥がし、
密着している箇所はペーパー処理のみで
塗装工程に入っていくのが一般的です。
ただ、今回はDIY塗装をしているので、
全面塗膜を剥がす作業から始めなければいけません。
正直に言えば、手間も費用も時間も
2倍以上かかってしまいました。
8割の大部分が密着しているのにも関わらず
どうして全面剥がさなければいけないかというと、
DIYでの塗装は素地調整(ペーパー掛け)をしておらず、
厚膜でこってりと塗られ、今回そのまま塗装したとしても
数カ月後にめくれてしまう可能性が高いからです。
以前、お客様のご負担にならないよう
そのまま素地調整のみをして塗装したら、
数カ月後にめくれてしまったということも…。
ホームセンターの鉄部用の塗料であっても
水性タイプが販売されています。
例外を除いて言えば塗装業者は鉄部に
水性塗料を使いません。
通常であればシンナー臭のする溶剤型と
呼ばれる塗料を使います。
この水性塗料は溶剤塗料と相性が悪く、
密着性がよくないのです。
後々、浮いてしまう原因にもなります。
一度その箇所にDIY塗装をしてしまえば、
今後、全部めくる作業がついてまわります。
DIYは仕上がり感が悪く、次の工事で通常より
高くなってしまったり、ケガをする危険を
犯してまでするものではありません。
DIYは楽しく・安く・安全に出来てこそです!!